夢日記

酒呑み庵

古田新太さんと飲んだ。古田さんは金色の編みタイツ履いた栗色のおかっぱ髪のバニーガールに無理矢理「恋の奴隷」歌わせてビール一気させたりしてた。「お前誰だ、まあいいや、飲め!」とビールの大ジョッキ渡されて「お前も飲めー!」と古田さんのジョッキ…

ナノテクじいさん

双子力は素晴らしい、と全然似てない双子の爺さん(髭のほう)は言った。双子力で作ったというナノテクマシンとやらを見上げた。青い金属でできた丸いドームがいくつも繋がって色々なごてごて配管でデコレートされた塔になっていた。まっしろい髭で禿げてい…

泪目と夢目と醒目。

彼は彼女を見ると涙がでる、と泣きながら言う。彼女より美人も可愛い子もいくらでもいるのに、と泣く。強い感情で泣く。彼女は夢を見る。音も風もない真っ暗な夜を見る。不穏な夜です、台風のあとみたいな夜です、と話す。台風の前じゃないの?というと少し…

終わりがくる気配

「煙草を買いに、そして友人のうちにゆくのです」そういってじゃあまた、とあっさりゆく人の背中を見ていたらどきどきが思い出せなくなったので終わりを思った。どきどきがなくなったら安心で穏やかな気持ちが満ちると思っていたので、ぽかっと穴が開いた。…

リバイアサン

町の真ん中にある山の、中腹に四角い穴が開いて水が溜まった。水はどこまでも透明で虹色に光っていたがいつのまにか町に浸水して線路が水路になった。浸水はしたが水位は十センチ程度にしかならなかったので長靴をはいて外に出た。透明な虹色の水を跳ね上げ…

随分軽い物でしたよ

真夜中真っすぐ月夜、河原道を歩いていたら道の真ん中に細い木でできた電柱が立っていてそれが埋まっている根元に人間も埋まっていた。知ってる人だと思ったので掘り起こして背中におぶって帰った。男の人だったが思っていたより随分軽かったのでなんとか道…

雲ちぎれ

今日も月がみてる。月が明るいと空が青くて雲も染まることをいまさら思う。月のまわりを渦巻くように雲がぐるぐると浮かんで世界は月を中心にまわっている。遠くの空がぼんやり赤いので富士山が噴火していたらどうしようと思う。目蓋が重くなって、大丈夫か…

月と自転車

自転車を漕いでいたら月と目が合った。月が一足先をいくのでだんだん日が暮れる暗い道も案外平気に思えた。スカートがいくら直しても膝上にあがってしまうのが疎ましかったが辺りが暗くなっていくにつれてどうでもよくなった。ペダルを踏む音と息の音と風の…

ペチカ

真っ赤なコートと真っ赤なほっぺたのペチカが道を行く。籠のバックがかわいいわねえ、とたくましい体つきの女将が声をかける。にんまりと笑う。あったかい風がぶわっと吹いてペチカの藁みたいな色をした髪の毛をはね散らかす。ふう、と一息はいてまた歩き出…

少しぬるく、少し冷たく

大きな業務用のマヨネーズを絞り続けた。誰か手のひらを受け皿にする人がいてその大きくて薄い手のひらにマヨネーズを流し込んだ。マヨネーズは手のひらからあふれ出してこぼれて足元にたまって白い水溜りのようになったけれど搾り出し続けた。マヨネーズま…

しなる竹。

朝からずっとまっすぐな雨が降っているので御隠居に会いにいく。御隠居は二階の掘が見える窓の手摺りにもたれて煙管をぷかりとふかして右手はひと枝の、しなる竹を弄んでいた。ほの青い外を向いたまま今日も左次はきたのかい、と言った。御隠居の向かいに腰…

賢太郎さんのこと。

賢太郎さんが私の言ったことに爆笑する夢を見た。人を笑わせることができるのはすばらしいことだ。

マツゴのこと。

見知らぬ父親らしき男の末期が書いてある予定表をみた。「16:00発作が起きる」「18:00容体が悪化する」「19:00死ぬ」夏休みの予定表のように四角い枠をひいて二十四時間割り符って最後の時間枠は黄色く色が塗ってあった。三時間くらい苦しむ予定なのか、…

ジオ。

白黒の世界にいた。陰影のない白い背景と黒い線だけで構成された世界。すっきりしていて落ち着いた。赤い水がたまっているところにたどり着くと気持ちがざわざわといった。でも立ち去りがたかったので留まった。水はこぼれたての血の色に似ていた。白はより…

袋男。

たぶん彼氏、のようなひとが紙袋をかぶりはじめた。いっぺんビニール袋で死にかけそれ以来もっぱら紙袋を好んでかぶっている。一度わたしもかぶって紙ごしに接吻を試みたけど、あんまりよくなかった。おまえはかぶらなくてよい、という。たまに袋がくだもの…

詮の無い話。

細くて長い蛇を捕まえた。紐でくくったら胴体が千切れてしまって途方にくれた。道を行く人が口々に「皮を剥きなさい」「それはあなたの仕事でしょう?」と言うので困惑しながらも途切れた蛇の皮を剥くことにした。千切れた胴体からは血が流れていたがしばら…

柔らかな頬

三歳くらいの子供のふくふくとした桃色の頬を両手で挟んで「今週はバイトだらけだけど来週は遊びにいこうなー」と言ったら「うん、来週なー」とどんぐりまなこで微笑まれてなぜか困ってしまった。安易な約束ばかりして、と知らない夫婦に軽く咎められてしま…

くるくるフェチ。

レイトで韓国映画を観にいった。待ってるロビーの壁は一面がガラスばりで向いのビルが見えた。向いの部屋は理容店で赤と青と白のくるくると髪を切るのを待つ人たちの後頭部が並んでいるのが見えて、一番右にいて髪を切られていたのは浅野忠信だった。髪を切…

あつい手のひら。

四階のアパートのドアを開けたら階下に育ちゃんの姿が見えたので四階から一声かけて階段を駆け下りた。三階から二階への間の階段で転げ落ちた。慣れないスカートとブーツが恨めしくて足が痛くてきっと大きなあざができているんだろうと思った。なーにやって…

百鬼夜行

大人数の飲み会に行った。でろでろに酔った片思いのひとにからまれて嬉しくてつい飲みすぎてしまった。居酒屋にいたはずなのに気付いたら机はとっぱらわれて大人数はいくつか少人数のグループに分裂して輪になり畳にあぐらをかいて飲んでいた。ちょろちょろ…