するりと抜け落ちる。

気分の浮き沈みが極端なのは毎日で秋は特に沈む、というよりゆったり落ち着いて何もかもスロウでどうでもよくなってしまう。
バナナチップとココアを買って本を読みながらもりもり食べるうちに気分はとろとろととろけてしまった。
好きな人にメールを送ってみようかなあとかメールの返事が来ないなあとか今夜の飲み会のこととか人形の材料のこととか
全部が流砂のようなさらさらしたまとわりついてこない乾いた砂に埋もれたように沈んでゆく。
眠りに落ちそうだ、け、れどもココアの牛乳が薄いことがやけに癇に触る。

目の周りの焦点はぼやけて今いるところがよくわからない。
自分自身がどうにもままならないのがもどかしく、いっそするりと中身が抜け落ちて抜け落ちたものは水になってしまえばいいのにと考える。

最近溶けたり混ざったり脱皮したり、そんな夢ばかりである。