しぼれやしぼれ。

小学校六年生の修学旅行は夕暮れの海だった。

バスから降りて駐車場から砂浜に向かう途中担任はゴルゴ松本でゴルゴは時々竹中直人にすり替わってとにかく濃いなあ、がまだ駐車場なのに集合写真を撮るといった。
お前が撮れな!とカメラを渡されたのでチーズのタイミングをずらして撮ってやったらクラス全員がずっこけておもろかった。

ゴルゴ先生はずっと男子にカメラの撮り方を指導していたけど「限界まで絞れ!絞れ!しヴぉれ!絞りがぁ、命!」てゆってたけど、命って言いたいだけだろと思った。

海は夕日でオレンジで、波間は黒くて水が重そうで時間が経ったらだんだん虹色になり
うねって波がはっきり線になって見えて着物の生地の波のようになった。