右にキて

右耳は駄目だというのに、生温いものが入り込んできたので体は丸くなった。
額と目が可愛いねと言うのでたいそう小さくなった。
空気がしぼむように漏れた。
生温いものは柔らかいものだったので右耳から右半身が痺れて、やだ、とゆったけれどたいそう気持ちの良いものだったので右手でぎゅっと蓋をした。
少し泣きそうになった。
右手を離したら首筋に埋まった。