懐かしい夢をみた
存在しない別の時間軸で、中学からの長い長い片思いは実っていて
私は先輩と一緒にいた。
部屋に二人で何をすることもなくぼんやりしているところに来客が来た。
来客は、存在しない先輩の姉で
彼女とは以前違う場所で会っていたので会えて嬉しかった。
もう一人来客が来て先輩が玄関に出てしばらく戻ってこなくなったらお母さんが来たのよ、と姉が言った。
ドアが開いて母親が入ってくると
私の背後に立って両肩を掴み「夕ご飯を食べて行きなさい」と言った。
とてもとても震えたけれど頷いた。
遅れて入ってきた先輩は機嫌が悪くも精気がないようにも見えた。
「うちのこ、気分やで扱いづらいのよ?」と母親が耳元でささやいたけれどそれは全然関係ないと思った。
全然関係ない。
懐かしい、ただ懐かしい夢だと思った。
そんな未来がもしかしたらあったのかもしれない。