噛ミ付ク

最近夜中近くになると気分がどろどろとして胃もどろどろになって困るようになった。
何を食べたらよいのかわからず口をあぐあぐ動かして布団のうえをうねうねと動いて手近にあった腕にはぐりと噛み付いた。
腕は太い血管を持つ男の人のもので、歯がじわりと潜り込んで代わりに血ではなくたいそう気持ちのよいものが滲み込んできた。
肉は口中に伸びて広がってあぐあぐと口を動かすとどんどん体が縮んでいって赤子になったら男の人のもう一本の腕に持ち上げられて餅のようにつるりと食べられてしまった。