2005-03-06 春。 待ち街 わっちの妻が姿を消してから、約一年になる。姿を消した妻は毎月どこかしらから一枚、自分の姿が写った写真を送ってくる(消印はない)。今朝がたポストに入っていた写真の妻は青い空のしたで微笑んでいた(空が高くて気持ちが良さそうで、遠くに風車が見えた。外国か?)ひとり残されたわっちは猫を相手に晩酌をたしなんだり、時々だが妻を思って泣いたりしている。縁側で酔ってゆらゆらしているとたまに妻の口ずさむミュージックが聞こえてくるような気がする。妻はあの高い空の下で歌っているのだろうか。