掃除機を買いに新宿に、出かけた。


電車で隣り合わせた二人組の女子高生の会話。

「こないだもらったお土産さー」
「あー、ジンギスカンキャラメル?」
『……不ッ味かったねー!』
「焼肉のたれの味がした」
「て、ジンギスカンだから当たり前なんだけどねー!」

というやりとりを聞いていて今はなき宇都宮ロビンソンデパートの北海道物産展がなつかしくなりました。
じゃがバタキャラメルとか赤ワインキャラメルとか変なキャラメルを買い込んだものです。
でも、ジンギスカンキャラメルは迷走しすぎだなあ。
北海道のお土産でもらうんだったらやっぱり無難に白い恋人かロイズの生チョコが嬉しい、と思った。


ヨドバシで見つけた紙パックのいらない掃除機2980円、安い。


他がみんな10000円越えからがスタンダードな中ケタが違うのに惚れ込み購入。
見た目も普通、でっかくて軽い。
でもいつかはダイソーだかダイナソーだかそんな名前のちょっと高いアレが欲しいなあとゴミ吸い込み体験をやってみて思った。


デモ機で香取くんのカラダスキャンやって撃沈。


撃沈したけど下北で寿司を食べる。
利八さん大好き。
まぐろとはまちが美味しかった。


日本酒を飲みに行くべい、と通りを入って下北沢駅前の「てんまみち」に向かって通りを入り坂をのぼっていると、後ろから駆けてくる靴音がする。


カツカツ、ハァハァ、カツカツ…


おお、なんだなんだと思ってびびっていたらジャズ喫茶マサコの向かいにあるラブホテルに飛び込む男女の足音だった。
思わず笑ってしまったのが、女性の手を引っ張りハァハァ息を切らして駆け込んだ男性が結構いい年のおっさんであって
もう欲望むき出しな顔で焦るあまり勢いがとまらず扉にバーンとぶちあたって女性(わりかし若い)に「そんなに急がないでも…!」と言われていた。
なんか逆に爽やかな感動。


「てんまみち」、いつもの関西弁の面白い店長がいなくて残念。

帰ろうとして、利八さんとこに掃除機忘れたことに気付いて走って戻った。


電車の中でちょっと掃除機を倒して隣にいたロカビリーくずれな頭のわりに服装が普通のストライプのシャツにチノパンな兄さんの足に当たってしまったので小声で謝ったのだけど
二分後ぐらいに
「ちょっと、少なくても俺の足にそれあたってるんだけど」
と急に言われて、謝ったつもりなので倒したことをすっかり忘れていてこの人何に対して憤慨したのだろうか一瞬わからなかったのだけど
「すいません、さっき謝ったんですけど聞こえてなかったみたいですね、気を付けます」
と言うとあっさり
「あ、そうなんですか、ならいいです」
と納得して登戸で降りていった。
理不尽な絡まれ方をしてイノウエさんが切れてやしないか軽くどきどきしたがどうも兄ちゃんの言い方がツボにはまったらしく
少なくても、って会話の切り出し方はないよなあと降りたあと思い出して笑ったのであった。
よくわからないのだけど少なくてもということはまだ不満に思っていた点があったのだろうか。
少なくてもということは…まだわたくしあなたに何かご迷惑をおかけしていましたでしょうか!もうしわけございません!さあ、謝りますので「少なくとも」などため込まずに全部おっしゃってくださいさあ!
とかなんとか言えばよかったねー、とか実際には恐いからやらないけどそういう想像をして楽しんだ。



なんだかこってりした一日だった。