元気ダス!

もう一個やってるバイトはとにかく暇なので、何にも仕事がないときは本を読んでいていいことに(なんとなく)なっている。

昨日は朝に本屋で見つけた「大久保町は燃えているか」を読むことにしたのだけれど、これがまた1ページ読むごとに吹き出す箇所が満載の困った魔書で
キリッとしたお利口顔が全く保てず口元を笑いでむぐむぐさせては本を閉じて隠してそばに置いてある週刊誌をパラパラ捲っては年金問題に関心があるふりを装ってみたりピクロスをやって散らしてみたりするのだが、つい思い出してはにやにやしてしまってただの挙動不振な人になる。
抑えなきゃいけないと思うとなおさら面白くなってしまう環境なのもあるかもしれないけれども、何回読んでも『タイヤから煙を上げ、尻を左右に振りながら恐ろしい勢いで車が走ってくる』とこは笑ってしまう。
ほんと何回も読んでるのにこの話いつもここで吹き出してしまうし『ぼくのために髪の毛一本変える必要はないんだよ。甘い歌を歌う老人の頭に髪の毛は一本もなかった』ていうとこは、死ぬかと思う。

かといってこの小説が(小説です)全部がふざけているかというとそうではなくって私がこの話(というか大久保町シリーズ全部)が大好きなのはなんていうかそうこれもこの物語のなかでで好きな箇所なのだけど
『誰もかもが自分の損得を基準に生きている。それは違うと思う「親切な人もたくさんいる」「は?」なにを言っとるクスリボケめが、と大佐は取り合わない。「結局は自分が満足したいから人に親切にするのだ」「でも、親切にされると嬉しい」嬉しい、という自分の言葉に反応して笑いそうになった。「へへ」笑ってしまった』
ていうところで、そう、こういうんを色んなとこに見つけてこっちまで嬉しくなってきてしまうところが好きなのだと思う。
『決闘』の、清美が捨てられていた場所でみんなが清美が助かったことを喜ぶ場面とかもあそこめちゃめちゃ好きだ。
九月には『さらば愛しき〜』が出るのが楽しみ。

でも、鈴蘭ちゃんの挿絵、チャイナドレスにオーバーニーソックスと手袋?はなしかなーと思う。