チャイムの音が

チャイムの音がしたのでハイハイとドアののぞき窓から誰がきたのか見てみたら、知らない女性が郵便物らしい包みをもって立っていた。
チェーン越しにドアを開けると、短い髪に縁のないメガネをかけて顔に薄い笑いを張りつけた、若いのかそれなりの年なのかわからないその女性が箱を差しだして「宅配便です」と言う。
箱には、確かに宅配ラベルが貼りつけてあるのだが宅配会社の名前が書いていない。
宛先と送先の欄が妙に白いなと思ったら、宛先の住所しか書いておらず宛名と送先・送り人の欄が空白で
住所もなんだか違和感があるのでよく見てみたら「神奈川県兵庫川崎市○○区兵庫○○865‐528」と所々に兵庫という言葉が挿入されていた。
こんなでたらめなものがなぜ家にとどくのか分からないので、受け取れないと宅配人に伝えると「受け取ってもらえないと困る」と言ってシクシク泣きだした。
ああ、だめだこれはと思ってドアを閉めてしばらくしたら帰るだろうと放っておいたらまたチャイムが鳴った。
のぞき窓からのぞくと、はじめに来た女性はいまだにシクシク泣く横に新たに女性が立っていて、手にはやはり荷物を持っていて「宅配便です」と言う。
今度はしもぶくれでこけしのような髪型をした女性だった。
こちらは無表情。
またチェーン越しに荷物を見せてもらうと兵庫混じりの住所のみの宅配ラベルなので、これは多分うちあての荷物じゃないから受け取れないというと「受け取ってもらえないと困る」と泣きだす。
二人の女性が玄関前でシクシク泣いているという光景に、唖然としつつ警察を呼ぶかどうか迷っているうちにアパートの廊下の突き当たり横の階段を上がってくる痩せて背の高い坊主頭の男性が見えた。
頭、肩、と見えてその手にはやはり、箱。






という夢を見た。
なんか書いてみたら怖い話し風味になってしまったけど、夢のなかではずっと「外出できないやんけ」と思ってた。
最初に来た女性は最近政治家になったあの女性に似てた気がする(メガネやめたけど)。