いつかくれよう

ちいさいころ、おばあちゃんと一緒の布団で寝ていたら
「赤ちゃんのころコマちゃん、頭なでるとすうっと眠りに落ちたんだよ」と言った。
「頭なでられるのすき」
「ふ、もう目がとろとろしてる」
そんな記憶。

昨日、玄関先でかがんで靴を履く人の頭を何気なく軽くなでたら思い出した。
「なんとなく」
ゆるゆると眠りに落ちますように。
また会えますように。
いつかあたしに触れますように。

とか考えたかどうかは忘れた。