いまじむ。

車や電車などに乗った時、窓の外を乗り物と平行して走る何者かの姿を想像したことはあるだろうか。
それは、建物の屋根から屋根をぴょんぴょん飛びながら付いてきて、
それは、黒い影だったり忍者の姿をしていたりしないだろうか。

それは私の場合車に乗った時のこっそり妄想だったのだけど、実は他にもたくさん同じようなことを考えていた人たちがいたようだ。
みんな考えることは一緒なんだなあ。
同士たちは窓の外を付いてくるそれを「車窓忍者」と名付けていた。

車窓忍者、車窓忍者。
すべてはみんなの心のなか、すべては謎の車窓忍者。

私の車窓忍者は車に乗った時に現れるほっそりした黒いハットリ君みたいな忍者で、道路と歩道の境界にあるでっぱりの上を走っている。
たまにでっぱりが途切れると、道が繋がるまで大ジャンプするけど、途切れて道が繋がらなくなって道路に落ちてきて足をついたら死ぬ設定。
一機減る。
時々、道が繋がったのに下りてこなかったりする気紛れなやつ。
車が停車しても大ジャンプ、またはちょっと止まって一休み。
道の出っ張りがない所だと、白線の上を走っているよ車窓忍者。

他の人の忍者も、基本的には変わらないけど細かいルールが違ってて面白いなあと思う。


今日、電車の外に現れるかなと思ったけど電車はでっぱりがないから想像しづらかったけど、遠くのビルからビルへと跳ぶ影を見た。
それは私の忍者なのか、はたまた他の人の見ている忍者なのだろうか。