においぬ。

いぬをひろった。
白い犬。

くんくんふんふん、とにかく匂いをかいでくるので「においぬ」と名付けた。
匂いを熱心に嗅いで嗅ぎまくった挙げ句さいごはいつも「ウェッ」という。
ウェッ、のときにちょっと嫌そうな顔をする。
でもすぐまた嗅ぎにくるからばかいぬ。

死んだらこいつ「もう、なんにもにおわぬ」とか思うのかなとか思ったけど彼女に言ったらウェッ、の顔をされた。

またにおいぬが匂いを嗅ぎにきたので彼女と一緒に散歩に行った。
晴れていて気持ちが良かった。