チマチマ

君とゆく その先は
曇りの空だ
誰も いない 街だ

「耳が ぼこってなった」

冬の冷たさも二人なら笑い話になる

早足の僕と
えっちらおっちら小走りですこし前を行く 君と
目的のない旅のように 歩く

ただの散歩であるとも いう

遠くで 電車の音がきこえます

遠くで 人が住む気配がしています

明日 別れているかもしれない

先のことは関係ない

君とゆく その先も たぶん関係ない


遠くで 電車の音がきこえます