杉浦日向子さんの漫画「百物語」を読んだ。

今の時代は百物語というと怪談めいたものや悪霊が悪さしたりとにかく霊が出てくるもののような印象がするけれど
杉浦さんの漫画はどちからというと江戸時代の人々のふとした日常のなかの不思議な体験や母から教えられた体験、怪異などが語られていてその発想の広さと豊かさにほわほわとしてしまった。

土蔵の壁から突き出た一本の白い手のひらに柘榴を思わず乗せてしまった男と「なぜその手を切り取らなかったのですか」と洩らす妻の話や
妻や使用人たちから「あなたは本当の主人なのでしょうか」と問われて急に自分の存在がわからなくなる男の話、
即神仏がだんだん異様な姿になってゆき最後はかまきりのような姿になってしまう話など
怖い話の苦手な私はとても好きなのでした。

そして今日は梨木香歩さんの「家守綺譚」を読んでいる途中なのだけどこちらも四季折々の花や植物をからめた不思議な話で面白いなと思う。

それから、うまく図書館交換便が回れば今日は新たに三冊くらい本が届くけどこちらは「このSFが読みたい」とかゆう本の2005年版を見て三冊予約を入れて取り寄せてみました。
漫画と違って本を買うのには結構慎重になってしまうのはなんでかしら。